荒川区スケートパーク構想の途中経過

2021/09/13

目次

  • 荒川区政の現状
  • スケートパークを望む声が大きくなってきた
    • どのような施設にするべきか
    • 子供プールエリアの利用は再検討
    • スケートパークの設置の機運は高まっている
    • 次の候補地に見込んでいるのは
    • 行政が動けば一気に加速

荒川区政の現状


 2019年12月以降、世界的なコロナウイルス感染症が流行し、我々を取り巻く生活環境は一変しました。


感染拡大の防止に取り組む中で、縮小せざるを得ない経済活動も一日も早く出口の光が望まれます。


生活基盤となる経済的な問題も長引く程に、健康や安全の問題と同様、生命の問題となりかねません。


荒川区としても、区民の皆様の健康と、暮らしを守ることのバランスに考慮しながら、政策とその予算配分が漸次再構築され続けている状況です。


歴史的な苦難の状況の中で、まずは目の前の最大の課題に全力で当たっています。

 

スケートパークを望む声が大きくなってきた

どのような施設にするべきか

荒川遊園地隣接の子供プールの夏以外の有効活用として、以前よりスケートパークの設置を目指してきたことは、過去の記事でも何度か書きました。

当初の構想では、屋内施設の可能性も視野に入れていました。


そして、スケートパークの設置に向け、実績のある様々な民間企業・業者・スケーターの方々に、広く意見を頂いてまいりました。


そうして構想を具体的に詰めていく中で、やはり現在、子供プールのある場所にスケートパークを置く場合、特に騒音の観点から屋内施設にすることが必要であるという結論に達しました。


しかし、昨今のコロナの影響で区の予算の状況が大きく変わってきています。

スケートパークの設置は、いわゆる「アフターコロナ」に向けてのプロジェクトになります。


おそらく、プロジェクトが走り出す頃には、区の財政は少なくとも潤沢と言える状況では無いと思われます。


「箱物」を作る場合には、今まで以上に、採算や効果などの「妥当性」を慎重に議論しなくてはならないでしょう。


もちろん、スケートパークに関して、私自身だけでなく、区役所関係各所とその妥当性に関しては共有しつつあります。


しかし一方で、様々な意見を頂く中で、当初の構想通りでなくとも十分魅力的な施設ができるのではないかと考える様になってきました。

子供プールエリアの利用は再検討

そもそも、スケートパークの設置は、荒川遊園地のリニューアルに合わせて、夏場しか利用できない子供プールの通年での活用法を探り、荒川遊園地との集客の相乗効果を図ることを目的とした提案でした。


ところが、この場所への設置に関して多くのスケートパークの設置を手掛けてきた民間企業さんにご意見を頂いたところ、隣接する区営住宅と非常に近いため、もし万全を期して設置をするとなると防音を徹底した、比較的大掛かりな建築が必要だろうとのことでした。


当初の設置理由から行けば、ここで一旦スケートパーク設置案は白紙にもどし要検討です。


この場所の有効利用が目的ですから、現状を踏まえれば、より低コストに設置できて、同等以上の効果が見込める他の案を一から考えるべきでしょう。

「子供プールの有効利用としてのスケートパーク設置」案は、その他の利用方法を検討・吟味した上で、それでもスケートパーク案の優位性があった場合に改めて考えるべきでしょう。

スケートパークの設置の機運は高まっている

一旦、後退したかのように思われた荒川区スケートパーク構想ですが、スケートボードを取り巻く環境にも大きな変化がありました。


今現在、我々は新型コロナ感染症の感染防止のために様々な制約のある生活を余儀なくされています。

そんな状況の中で、密を避ける個人かつ屋外という競技の特性も関係するのか、スケートボードの競技人口そのものが、目に見えて増加の傾向にあるというのです。

このような傾向に関しては、「子供プールの有効利用としてのスケートパーク設置」に向けて、情報・意見を集める中で、以前から複数方向より聞こえていました。


そこに来て極め付けが、今夏に開催された東京オリンピックにおけるスケートボード各競技での日本人選手の目を見張る大活躍です。


ストリート・パーク合わせて5人ものメダリストが誕生しました。


スケートパークを求める機運は既に全国的に高まってきているのが現状です。

行政が動けば一気に加速


 

現時点では、この場所を候補として再び議会に諮ろうと考えています。
施設自体のスペックや運営の方法など、多くの部分がフワッとしています。


これには明確な理由があります。
コロナ禍やオリンピックなどを経て、構想当初と現在とで、スケートパークに期待される声が変化してきていると感じるのです。現に荒川区内在住の高校生よりスケートパーク設置を求める陳情書が荒川区議会に提出されました。


当初は地域活性化を主目的としたスケートパークの設置の声からスタートしましたが、より多くの区民の皆様からの声を集めていくと、子育て環境・青少年育成を主目的とした施設を求める声が大きい様に感じる様になりました。

具体的に言うと、「お客さんを呼べるスケートパークであること以上に、地域の子供達が安心して楽しめるスケートパーク」が望まれている様です。


目的の主軸をどこに置くべきかが確定する前に、施設や運営方法も決まりません。

ですが、今まさにスケートボードは注目のストリートスポーツです。
このタイミングならば、荒川区の行政側を巻き込める可能性が高まりました。


先に行政に「スケートパークやる!」と言わせることができれば速いです。
行政が動けば、区民全体の要望、施工や運営の形態、それに関わる民間企業やスケーターなど、様々な調査・ヒアリングが、サクサク進むはずです。
区議会議員が一人で行うスピードとは全く違ってきます。


何より、設置を前提に進めることで、施工や運営に積極的に手を挙げてくださったり、協力してくださる民間企業やスケーターもより多くなり、結果的にスケートパークの施設の内容や運営の内容にも、より多くの魅力的な選択肢が出てくるはずです。


スケートパーク設置の機運の高まった今は、チャンスだと考えています。
この機を逃さず、今まで収集してきた現実的で具体的な資料や実例と共に区民の皆様の声を届けて、スケートパーク設置を行政に推したいと思います。


そんな未だスタートを切っていないプロジェクトですが、構想段階での紆余曲折の途中経過を含めて共有し、区民の皆様にご納得・ご期待頂ける様な施設を目指していきたいと思います。